私達は税理士事務所ですからお客様からの相続のご相談は相続税のご相談が中心です。しかし、納税額のお話だけで終わることはほとんどありません。
相続人同士がトラブルにならないようにするにはどうすれば良いのか。
納税額を今から準備したいがどんな方法が一番良いのか。
会社の株式を長男に相続させたいが、他の相続人への手当はどうしたらよいのか。
など、ご相談者によって相談内容はさまざまです。
私自身は残念ながら相続税で悩む心配はいまのところありませんが今、仮に自分の身に何かあった場合に「これは今のうちに何とかして整理しておかないといけないなー。」って気になる事はあります。
それは「デジタル遺産」です。
スマホやPCの中身の写真やデータであれば、まあ家族も気づいて整理&処分してくれると思います。しかし、私の場合はネット銀行や証券、有料のクラウドサービスを多く利用していますがこれを家族が気づいてくれることは難しいんじゃないかと思います。
通帳が私の部屋から出てくればどこの銀行に預金があるのか分かりますし、取引明細を確認すればどんなサービスを利用していたかある程度家族も把握できます。
クレジットカードの利用明細も今ではweb上で管理しているので家族も私がどんなサービスを利用しているのか伝えなければ全くわかりません。
またここ数年、身の回りでたくさん増えたなって思うのがIDとパスワードです。以前は同じパスワードを使い回していた時もありましたが今はサービス毎にIDとパスワードを変えています。過去にLINEを乗っとられた苦い経験も・・・。
そんな苦い経験から今はサービス毎にIDとパスワードを変えていますし、またすべてのIDとパスワードを覚えるのは無理なので管理アプリを利用しています。
この記事を作成する際、今どれぐらいのIDとパスワードがあるのが確認してみました。
その数なんと197個!
197個の様々なサービスを日々IDとパスワードを入力して利用しているとは改めて驚きです。
これは何とかしなければいけませんね。
まずは利用していないサービスは退会する。デジタルサービスのダイエットです。
ちょっと気になって登録してみたけど結局使っていないサービスって結構ありますよね。
また、年に1回ぐらいしか利用していないサービスも今後本当に必要なのか考えてみます。
同じようなサービスならまとめてしまうのも方法ですよね。
整理が出来たら次は見える化でしょうか。
遺言書ではないですけど、デジタル遺産の棚卸しをして家族にすぐに分かるようにしておくことだと思います。
例えば、エクセルで以下の項目を表にしてまとめておきます。
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サービスの名前
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利用目的
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IDとパスワード
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有料サービスなら決済時期
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退会するときの連絡先
表にまとめてあとは印刷して家族が見つけやすい所に保管しておくか、PCのデスクトップに置いておくのも方法だと思います。
みなさんも一度身の回りのデジタル、確認してみてはいかがでしょうか。