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スタッフブログ
2020.09.28

仕事とプライベートの支出、どこまで経費にできる?②

前回のブログでは、【事業とプライベートで一体化しているものとは?】【事業に使用している割合を算出して計上する】ということをご紹介しました。

しかし、現実問題として自宅をはっきりと事業用とプライベート用に分けることは難しいことも多いでしょう。
実際のところ、経費として計上する割合は事業主自身の判断によることになります。
地代家賃であれば、一般的には50~60%は経費として認められるといわれていますが、ケースバイケースであり、必ずとはいえません。

 

大切なのはもし税務調査で指摘された場合に、共用している部分をどのように按分しているのか、数字的な『根拠』をもとにしっかりと説明できるようにしておくことです。
一般的には、自宅の面積のうち業務に使用している比率や使用時間などをもとに、根拠となる数字を割り出すことが多いようです。

 

 

また、電話代もプライベートと事業とで分けづらいものの一つです。
事業に使っている電話の電話代は『通信費』として経費計上できますが、一人で事業を行っている場合などは、プライベートの携帯電話が仕事用を兼ねることが多々あります。
経費の根拠を示すという観点からは、仕事用と個人用は分けたいところですが、二つ持つことで支出が増えてしまっては意味がありません。

事業とプライベートの電話が同じであれば、通信記録から、それぞれの通話時間を割り出し、その比率をもとにして、全体の何割を『通信費』として計上できるかを計算しておくとよいでしょう。

 

 

いずれにせよ、プライベートでも使用しているにもかかわらず、家賃や通信費などを100%経費計上することは認められません。
税務調査で指摘された場合に、「自宅をこのくらいの割合で事業に使用しているので、家賃の何割は経費計上している」と説明できるように、まずは実態を把握し、根拠となる数字を用意することが大切です。
それぞれの支出について、明確に事業用とプライベート用に分けられるものは分ける、分けるのが難しい場合は工夫して割合を算出し、数字で根拠を示せるようにしておきましょう。


※本記事の記載内容は、2020年8月現在の法令・情報等に基づいています。